2000/12/20

サイエンス・ライター柳澤桂子さんの体験に基づいたお話し。
| 柳澤さんは30年に渡って病気に苦しんで来られた。病状が悪化して歩けなくなった時、車椅子で散歩していたら、不思議なことが起こった。道で出会う人がにっこり笑ってあいさつしてくれるようになった。顔見知りではない人たちまでもが、そうなった。元気に歩いていたころには、経験しなかった現象が起きたと言う。 当初は「車椅子に乗っていると、得をすることもあるんだ」と単純に喜んでいたそうです。ところが、あるとき「あいさつしてくれるのは、私を哀れんでいるのではないか」と、思った。そう考えると、急に暗い気分になって散歩する気が起きなかった。 しかし、しばらくして、ハット気づいた。「車椅子で散歩していてあいさつされることを、初めの頃はうれしく感じた。そのあと、こんどはつらく感じた。つまり、同じ出来事が、受け止め方一つで幸福にも不幸にもなる。おんなしなら、幸福の方がよい。”あいさつをしてくれるのは、私を哀れんでくれるからだ」と邪推していやな気持ちになるよりは、気持ちよくあいさつを返せばそれでいいではないか」。そう、考えたら、気持ちがすっと楽になったそうです。 柳澤さんは結局、「人の幸・不幸を分かつ最大のものは、実は自分の心のありようなんだ」と気づいた。いらい、闘病生活が意味あるものになり、病気をして良かったと思えるようになったと書いておられます。 |
このエピソードは、幸福の極意を物語るものであり、私たちを勇気付けてくれます。人づてに語り継いで行きたいものですね。